粉末焼結でICOMA組み済み完全変形モデルを3Dプリント。ものづくり集団「スワニー」さんの魅力を広めたい!
2022/5/7

粉末焼結でICOMA組み済み完全変形モデルを3Dプリント。ものづくり集団「スワニー」さんの魅力を広めたい!

ICOMA タタメルバイク

組み立て済みって素晴らしい。。

ガレージキットって、どうしても組み立てや取り扱いが玄人向けになってしまうので、「もっと一般的に楽しめるキットが作れないか」と思っていました。
そんな時に出会ったのが「粉末焼結3Dプリンター」。
「組み立て済み完全変形ICOMAを作りたい!しかも小ロットで!」という無茶なお願いに快く応じてくれた製品設計会社スワニーさんが最高すぎたので、ぜひ皆さんにも知ってもらいたいと今回特別にスワニーのCMO(チーフマーケティングオフィサー)の吉澤文さんにインタビューをさせていただきました。
ガレージキットを作っている(or作りたい)みなさん、これは革命的ですよ!

 

「有限会社スワニー」と「デジタルモールド」

ーーまだまだ知らない人も多いと思うので、まずはスワニーさんの会社について教えていただけますか?

長野県諏訪市のほど近く、伊那市に本社を構え、製品設計・部品試作・製品化支援サービスを提供している会社です。
社員はほぼ全員がエンジニアで、3DCADなどを駆使しながら大手企業からスタートアップまで、幅広いお客様にサービス提供させていただいております。



ーースワニーさんと言えば、私たちのような個人・小規模メーカーからすると3Dプリンターなどを駆使した「小ロット生産」が印象的です。

そうですね、設計だけでなく製品開発支援という立ち位置で小ロットから量産品まで、デジタルデータを軸にしながら幅広く対応させていただいています。
特に高精度の3Dプリンターやデジタルモールドなどの新技術を使って、用途やニーズに合わせた工法をご提案させていただくのが我々の大きな特徴です。

ーーそう、デジタルモールド!ICOMAはとにかく面白い最新技術を取り入れるのがモットーなので、実はデジタルモールドを使ったガレージキットの取り組みでも過去にご一緒させていただきました。

(スワニーさんのYouTube動画「デジタルモールドとは?」をご覧ください)

デジタルモールドは3Dプリント樹脂型を用いてABS、PS、POM、PPなど量産材料で射出成形できる技術です。
普通「ミニチュアを小ロットで作りたい」と言うと3Dプリンターで、となりますが、細かいパーツをアセンブリして動かすとなると折れやすかったりと、どうしても強度面やコスト面で制限があります。組んで変形するICOMA タタメルバイクなどはまさにその典型例ですよね。
そんなニーズに対して、量産材料で最終製品に限りなく近い機械的物性をもった部品を少量でも生産できるのがデジタルモールドです。 





(上写真はデジタルモールドを活用したICOMA ガレージキット)

ーーガレージキットでご一緒させていただいたのはICOMA創業前の2019~2020年の頃ですが、個人で使う取り組みとしては珍しかったのではないかと思います。現在はどのような方が使われているのですか?

初期の頃は成形できる材料が限られていたのですが近年は増えてきて、今では600社以上の会社様に使っていただいております。大手自動車メーカーの部品製造はもちろんのこと、スタートアップの新規性の高い製品でもよく使っていただいております。
デジタルモールドも含めた「コンパクトモールドシステム」という、コンパクトなデジタルモールド、アルミ切削の入子を利用してスピーディーに少量ロットの成形品が作れるシステムも提供しています。

ーーどんなハードウェアメーカーでも金型コストは重荷なので、かなり需要がありそうです。

保守部品などには特にマッチしていますね。「年間数個しか需要がない部品の金型を保管してコストがかかり続けてる」なんてことはメーカーじゃよくありますからね…。
直近は特にコロナの影響で樹脂部品などが入手困難なこともあり、「国内でこの部品がすぐに欲しい」といったニーズが増えています。デジタルモールドであれば普段は3Dデータで保管しておいて、必要な時にだけ出力すればいい。
決して万能ではないけれど、3Dプリンターと量産品の間を埋める存在としてポテンシャルは大きい技術だと思います。

 

粉末焼結3Dプリンターの威力

ーーそして今回ご一緒させていただいたのが「粉末焼結」です。

普通の3Dプリンターだとサポート材と呼ばれる支えが必要で、その設計や組み立て時の除去が必要となりますが、粉末焼結3Dプリンターでは粉がサポート材の代わりとなり、粉に埋もれた状態で対象物を硬化します。
つまりデータさえ入れれば、サポート材が無い可動部品が作れてしまう技術なのです。
さらにサポート材が無いことで廃棄材料が少なくなることも大きな利点です。
今回、ICOMA タタメルバイクを出力した際はFormlabs Fuse1という3Dプリンターを使用しています。

ーーサポート材も無い、組み立てもいらない。ずっと3Dプリンターを使ってきた側としては、かなり感動がありました。

今回ICOMAのガレージキットでは、この粉末焼結3Dプリンターの特徴をうまく活用していただきました。データもうまく調整いただいているように思います。
特にプロトタイプ、プロモーションアイテムとして使っていただくのが面白いと思います。

ーーたしかに、粉末焼結に合わせたデータの調整は必要でした。

ツールのメリット・デメリットを理解した上で設計を変えるのは必要不可欠です。
さらに最近は高機能材料やリサイクル材など様々な材料が出てきていますが、材料によっても設計は異なります。
3Dプリンターのみならず金型による成形においても、ツールや技術・材料に対して深い理解を持ち、それらに合わせて設計を見直すアプローチが今後のエンジニアリングには求められると思いますし、まさにスワニーが得意としている部分なのかなと思います。

 

「カスタマーファースト」なものづくりを目指して

ーーちなみに吉澤さんと初めてお会いした時は3Dプリンターメーカーに勤めておられましたよね?なぜスワニーに?

おっしゃる通り、私はスワニーに来る前は3Dプリンターメーカー大手のストラタシスに勤めていました。ストラタシスのユーザーだったスワニーに転職したという関係です。
実はメーカーにいた時代からスワニーとは技術・アプリケーション開発を一緒にやってきた背景があります。
2016年の日経優秀製品最優秀賞を受賞したデジタルモールドや、2019年度グッドデザイン賞受賞のデジタルモールドメディカルの取り組みなどです。

※「日経優秀製品・サービス賞2016」においてスワニーはデジタルモールドで日経産業新聞賞の最優秀賞を受賞

※「2019年度グッドデザイン賞」でスワニーは医療シミュレーション用臓器モデル [デジタルモールド メディカル]で特別賞を受賞(吉澤さんがプロデューサーを務めた)
ものづくりはデザイナーが思い描くものを実現する作業ですが、技術ファーストの考え方ではどうしても技術によって制限が発生しがちです。
そうではなく、カスタマーファーストの視点で、理想を実現するために最適なツールや技術を選択していくことこそが重要であり、それを実現できるベストな環境がスワニーだと思いました。
3Dプリンターは成長著しいツールですが、技術的にはまだまだオールマイティなものは一つもありません
それぞれのツールの強み、弱みを理解しながら、お客様にとって最適な工法を選んでいく。まさに私がやりたい「カスタマーファーストなものづくり」が、スワニーが実践していることでした。

ーーまさにICOMAも目指すものづくりのあり方は同じです!

ICOMAさんは最新のツールや工法と機構設計、双方に深い知見を持っておられる稀有な存在だと思います。
粉末焼結一つとっても、それに適したデフォルメを設計にかける必要性が出たりはするので、設計とプリンターの知見、両方が深まっていくとさらに活用シーンが増えていくのではないかと期待しています。

ーー吉澤さん、ありがとうございました!今後ともよろしくお願い致します!ものづくりにお悩みを抱えるみなさんは、スワニーさんに相談してみたら解決するかも?

 

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